にじげん大塚
【映画レビュー】最強の殺し屋の日常は、家賃の支払いと友達付き合いに悩む。
はじめに
殺し屋として無敵の強さを誇る二人が、もし社会に溶け込もうとしたらどうなるか?
『ベイビー・わるきゅーれ』は、そんな「殺し屋のプロフェッショナルな日常」と「社会人としてのポンコツな日常」を絶妙なバランスで描いた、今までにないアクション映画です。

- アクションと「ゆるい日常」の落差
この映画の最大の魅力は、二人が戦っている時の凄まじい切れ味と、コンビニで買い物をしている時や、家でダラダラしている時の「ゆるさ」のギャップです。
彼女たちは、拳銃を扱う手つきはプロそのものなのに、社会生活を送る上でのちょっとした雑務やコミュニケーションにはひどく苦戦する。この「強さ」と「弱さ」の同居が、観ていてどこか他人事とは思えない親近感を生んでいます。
- キャラクターの化学反応
主人公の二人は性格が全く違います。
完璧主義でストイックなちさとと、マイペースで自由奔放なまひろ。
この二人の掛け合いは、まるで長年連れ添った夫婦や親友のように息がぴったりです。セリフの間や、お互いの信頼関係がアクションの連動性に表れており、観ていて心地よいリズムが生まれています。 - 「何者かにならなくてもいい」という強さ
社会に出ると「立派な社会人にならなきゃ」「ちゃんとした大人にならなきゃ」とプレッシャーを感じることも多いはずです。でも、殺し屋として最強である彼女たちでさえ、コンビニの店員さんに怒られたり、バイトが長続きしなかったりします。
そんな彼女たちの姿を観ていると、「自分もまあ、これでいいか」と肩の力が抜けるような、不思議な癒やしを感じるんですよね。
おわりに
『ベイビー・わるきゅーれ』は、スカッとしたい時に最高のアクション映画でありながら、同時に「自分のペースで生きること」を肯定してくれる映画でもあります。
アクション映画好きはもちろん、なんとなく毎日が疲れているという方にも、ぜひ一度観てみてほしい一作です。